金平糖のシミュレーション
はじめに

金平糖は日本人の心であり、日本人なら誰でも知っている食べ物である。カラフルな色と独特の凸凹とした形が印象的であり、お茶菓子として最適な食べ物であるといえよう。しかしあの独特な形はどのように作られるのかあなたは知っているだろうか?型に入れて作っているのだろうか?確かに型に入れて作っているものも確かにあるようだが、本当の金平糖はそうではない。後で説明するが鍋にいれてぐるぐるやっていると勝手に出来るのだ!じゃあ、なんで鍋にいれてぐるぐるやっていると出来るのだろうか?実際のところどうしてあのような形になるのかは解っていない。それをシミュレーションにより解明するのが、本研究の目的である。

金平糖の作り方

金平糖がどのように出来るのかを説明する。ここで紹介するのは作り方の一例であり、全ての金平糖がこのようにして出来るのではないが、基本的な所は一緒であると思ってもらってかまわない。すばらしい絵を用意したので、ぜひ参考にして欲しい。

  1. まずザラメを鍋の中に放り込む。ザラメとは小さな砂糖の結晶だ。それを核として金平糖は大きくなっていく。
  2. 鍋を加熱しながらクルクルまわす。鍋は斜めに傾いていて、ザラメはすべったり転がったりしながら動きまわる。
  3. 回転している鍋に、柄杓で糖蜜を放り込む。糖蜜とは砂糖を水に溶かしたものだ。
  4. 2,3をひたすら繰り返す。糖蜜の水分は蒸発して、砂糖がザラメについていき、金平糖になる。

大きい金平糖も、小さい金平糖も、このように作られる。大きいものはやっている時間が違うだけである。


すばらしい絵                 

ザラメ
金平糖の性質

金平糖の性質を上げていく。金平糖がどのような性質を持っているのかを調べ、それをシミュレーションに取り込んでいく必要がある。

  • 結晶性
    金平糖の断面を観察した結果、結晶質であることが解った。中心から放射状に筋が見えるのだ。
  • 表面張力の影響
    小さな金平糖を見ると、非常に角がたくさん見られた。これより、金平糖の成長には、表面張力の影響があるといえよう。

これより本研究では、結晶性と表面張力の効果を取り入れたシミュレーションを行う。角は表面張力のゆらぎの影響で成長してゆくと考えられる。


断面に放射状の筋がある。

シミュレーション
具体的にどのようにシミュレーションするのかを説明する。
  • まず丸いドームのような三次元の系を考える。その系の中に、ランダムに気体粒子をばら撒く。そして、その気体粒子はランダムに移動させる。この気体粒子が糖蜜を表す。
  • 中心に核を置く。この核がザラメをあらわす。気体粒子が近寄ってきて、核に接触すると、ある確率で核に付着する。この付着確率の中に表面張力の要素を取り込む。

ランダムに気体粒子を移動させ、結晶表面に来たところで核に付着させると言う過程をひたすら繰り返す。すると、付着確率によっては、だんだん核が成長していき、金平糖のなる。

結果

シミュレーションの結果、次のようなものが出来た。計算時間短縮のため4/1の系でシミュレーションしている。

以上

 
 

形の科学誌投稿「金平糖の形の観察とシミュレーション」(2.7mbPDF)のダウンロード